四コマ物語で記す うわさのウルトラ 第2記

 第2記(だい2き) うわさのウルトラファミリーのぼやきシリーズ
 この四コマ物語はあくまでうわさであり、実際にウルトラファミリーがぼやいたわ
けではありません。

うっかりゾフィー
 (1)地球に滞在していたウルトラマンが、ゼットンという怪獣にやられた。当時
宇宙警備隊長のウルトラの父から、ウルトラマンの救出命令が出た。うっかり言われ
るままに地球に向かったが、よく考えれば救出活動はウルトラの母の仕事で、私の仕
事はゼットンと戦うことではないのか?そして地球に到着した時には、すでにゼット
ンは地球人に倒されており、仮死状態のウルトラマンを救って母星へともどった。
 帰ってきたら、ウルトラの父から、「地球という、その体を3分間しか維持できな
い過酷な環境で、よくぞウルトラマンを救出した」と絶大な賞賛をいただいた。と、
ここまではよかったが、その功績をたたえるという名目で、自分の、宇宙警備隊長の
かたがきを、私に押しつけた。おかげで隊長としての事務の仕事が山ほど入り、元々
戦闘タイプの私は、苦手な事務の仕事に追われることとなる。そのために、セブンが
ガッツ星人に、十字架にかけられた時に、うっかり助けを出すことができなかった。
 (2) そうだった、うっかりしていた。私は宇宙警備隊の隊長だ。それならば、
事務処理を、部下に命じてやらせたり、自分自身に戦闘の命令をだすことだってでき
るのだった。それで、エースが地球に赴任する時に、ピンチになったらウルトラサイ
ンをだし、救出を求めるよう命令した。そして、やった!待望の、「SOS」のウル
トラサインが届いた。さっそうと地球に向かい、エースを救出、ギロン人とアリブン
タと言う超獣をタッグを組んでやっつけた。
 そして今度は、ブロッケンという超獣にエースはやられそうになる。しかし今度は
戦士としての維持を張ってか?ウルトラサインを贈ってこない。痺れを切らして、こ
ちらから、「たす けを 呼べ」というウルトラサインを出した…つもりが、うっか
り、「たて、うて、きれ」のウルトラギロチン使用OKのサインを出してしまった。
そしてエースはウルトラギロチンにてブロッケンをたおし、私の出番はなくなってし
まった。
 でもまたエースから、「ゴルゴダ星に集まれ」というウルトラサインが来た。初代
マンは不振に想っていたが、せっかくの出動のチャンス。うっかり、本物かどうか調
べもせず、隊長の権限を生かしてセブンも新マンもつれてゴルゴタ星に行く。だが、
これはヤプールの出したにせのウルトラサインだった。危ないところだったが、最後
は兄弟愛とエースの活躍で、九死に一生を得た。
 (3) その後しばらくして、また、エースから、「SOS」のウルトラサインが
届いた。今度は本物かどうか、実際エースがどういう状体になっているか、確認して
、他の兄弟と共に地球へ向かう。力を合わせて、ヒッポリト星人を倒さねば…。ブロ
ンズ像にされたエースを救わなければ…。と、勇んで行ったのはいいが、エースを救
出する方法について、うっかり、宇宙大学教授でもある初代マンに調べるよう、命令
するのを忘れていた。おっちょこちょいなところがある初代マンも、言われなかった
ので調べてこなかった。ブロンズ像になったエースを前に、おろおろしていると、う
っかり、初代マント共に、ヒッポリトカプセルに閉じ込められてしまった。結局加勢
に行ったつもりが、返り討ちにあって、兄弟全員がブロンズ像にされてしまう。でも
、後に、救出にきたウルトラの父のおかげで、最終的には、元にもどったエースがヒ
ッポリト星人を倒し、他の兄弟もエースに救出されることとなった。
 さすが前宇宙警備隊隊長。しかしなぜエースだけ助けたのか?後で父に聞いたら、
こう答えた。
 まず、全員助けると、戦う時にたがいをかばい合い、戦闘能力が落ちる。エースを
復活させたのは、一度ヒッポリト星人と戦っているし、ブロンズ像になりながらも、
セブン、そして私の戦う姿を見ている。それにエースは単純な性格だがら、みんなの
かたきと闘志を燃やす。さらにエースは、光線技にはたけているので、みんなを助け
る方法も、すぐまねできるだろう。まあ、1つうっかりしたのは、戦士の血が燃えて
、つい、ヒッポリト星人と戦ってしまったことかな?
 (4) 私のうっかりはまだまだ続く。あいかわらず事務処理に追われ、体がなま
っている。私の必殺技にして、ウルトラ兄弟最強の光線技とされる、M87光線も、パ
ワーダウンしている。また、M87光線は、エネルギーの消耗がはげしい。一度使うと
へとへとになる。でも、バードンタイラントと戦いでは、うっかり使ってしまい、
へとへとになったところでやられてしまった。アストラに化けたババウル星人が、ウ
ルトラきーを盗んだ時は、初代マンの「犯人はアストラだ」という言葉をうっかりう
のみにしてしまい、兄弟を連れて地球に、(にせ)アストラを追いかけ、合体光線を
放ったら、うっかり弟をかばったレオに当たってしまった。その後突然、自分の祖父
かもしれないウルトラマンキングが現れ、うっかり戦いを忘れて握手を求めてしまっ
た。そして結局この事件は、レオ兄弟の活躍にて幕を下ろす。
 こんな事が、宇宙警備隊の議事録に書けるか!後付けで、一連の事柄を正当化する
理屈を考えなければ。

ウルトラマンの言い訳
 (1) 私は、戦闘タイプのウルトラ族ではない。私は、研究者タイプのウルトラ
族である。それは、私の、宇宙大学教授という肩書きが証明している。それが、なぜ
ウルトラの父に弟子入りし、戦闘集団の宇宙警備隊に配属されることとなったのか
。これには、大きな勘違いがあった。
 私の友人ゾフィーは、戦闘タイプで、もともとかなり強かった。でも、もっと強く
なりたいと、あこがれのウルトラ戦士、ウルトラの父に弟子入りしたいと、強く思っ
ていた。しかし、腕っ節は強いものの、はっきり言って、頭は強くなかったゾフィー
ウルトラの父にどう頼んだらいいのかわからず、私に弁護を頼んだわけだ。ところ
が、ウルトラの父も、はっきり言って頭は強くない。なにを勘違いしたのか、弁護で
一緒にきた私まで、弟子入りを希望していると勘違いした。そうではないことを、懇
切丁寧に説明したが、思い込んだらもう、強くない頭は、それを理解できない。ゾフ
ィーも、私を弁護するだけの頭はない。結局私も、ゾフィーと共に、ウルトラの父
弟子入りするはめになってしまった。
 とはいえ、基本的には、私も超能力を持ったウルトラ族である。腕っ節の劣るとこ
ろは、頭でカバーする。運動力学、光エネルギー変換理論を駆使し、ゾフィーほどで
はないが強くなった。そして母国では、文武両独の光の国のスーパーマンと呼ばれる
ようになった。
 (2) 私は、地球人でいう、死刑廃止論者である。悪の存在でも、怪獣や宇宙人
をむやみに、その命を奪うのには反対である。それよりも、宇宙の墓場なる、地球で
いう、終身刑専門の刑務所のような空間を作り、そこに生かしたまま監禁する。そう
すれば、宇宙に害はなく、種の保存にもつながる。それで、私は、生け捕りにした凶
悪宇宙怪獣ベムラーを、宇宙の墓場に護送するという任務についた。
 だが、ここでも、思わぬ事態がおこった。これまでの学説から、ベムラーは、本能
的行動のみで活動する怪獣であるはずが、このベムラーには、例外的にすこし知能が
あった。監禁に使用していた青い引責型の宇宙船を、みずから操縦し、逃亡を図った
のだ。私は、赤い引責型の宇宙船で追ったが、悪いことは重なるもので、地球所属の
、ビートルという宇宙船に衝突。ハヤタという乗組員を死なせてしまった。仕方がな
いので、彼と一心同体となり、彼を復活さて、地球に逃げ込んだベムラーを追った。
 こうなればもう、動物愛護もなにもねえ!私に恥をかかせたベムラーを抹殺してや
る。また、生き恥さらして祖国に帰りたくなかったので、ベムラーは、青い宇宙船ご
と、すべしウム光線でこなごなにしてやった。
 その後、私は、地球に滞在し、怪獣退治を行ったが、ガバドンヒドラ、ウー、シ
ーボーズなど、人類に危害を与えない怪獣は別として、怪獣は処刑することにした。
 (3) 確かに、私は、ゾフィーほど強くないが、エリートの戦闘集団、宇宙警備
隊に所属している。けっして弱くない。だが、ウルトラ族が初めて経験する地球とい
う星の環境は、滞在するには、過酷な環境であった。もともと、データーがなく、し
かも突然の滞在だったので準備もなにもなく、体に大きな負担がかかってしまった。
それで、しだいにパワーダウンしていったのだ。私の必殺技、スペシウム光線も、八
つ裂き後輪(ウルトラスラッシュ)も、パワーダウンして、しだいに怪獣にきかなく
なってしまった。最後は、ゼットンという怪獣にたおされ、ゾフィーが迎えにきて祖
国に帰ることとなったのだが、本当は、生き恥さらして帰りたくなかった。それで、
自分が生命エネルギーをもらって分離したら、ハヤタが死ぬと理由づけ、帰途を拒否
したが、ゾフィーにしては用意周到で、ハヤタの分も生命エネルギーを持ってきたと
いうことで、しぶしふ祖国へ帰った。
 (4) 私は、宇宙大学教授である。けっして、まぬけでも、おっちょこちょいで
もない。ビートルと衝突したのも、ハヤタの前方不注意。怪獣ゴモラの時など、ベー
ターカプセルを落としたのも、ハヤタの管理不行き届き。怪獣スカイドンの時、スプ
ーンとベーターカプセルとを間違えたのも、科学特捜隊パリ本部の、あんぬ隊員の指
令を、だれが担当するか、そのくじ引きでインチキしたのも、ハヤタの性格だ。私で
はない。私は、宇宙大学の教授であり、清く、正しく、たくましい、正義の味方であ
る。

  ウルトラセブンのぼやき
 (1) ウルトラセブンは、二つの事で悩んでいた。他のウルトラ兄弟には、ウル
トラと名前の間に、「マン」が付く。だのになぜ、自分だけ「マン」が付かないのか
。これに対し、「わたしたちも、『マン』がつかない」と、ウルトラの父と母は言う
。でも、本名は、ウルトラマンケンに、ウルトラウーマンマリーじゃないか。「おれ
なんて、『ウルトラ』さえ付いていない」。ゾフィは言う。でも知っているぞ。密か
に別のところで、「ウルトラマン」を付けていることを。いや、今、私にも、本名と
して、「レッドマン」という名前があることになっているが、今度は「ウルトラ」が
ついていない。なぜ、「ウルトラマンレッド」にしてくれなかったのか。それに、こ
の、「レッドマン」という名前は、他のヒーローにも使い回されていて、レッド星に
は、同じ名前の、「赤い通り魔」とも言われている、やつもいるじゃないか。
 そして、もう一つの悩みが、カラータイマーが付いていないことだ。「君は、シル
バー族ではなくレッド族のウルトラ族で、ビームランプがその代わりをしている。だ
から気にすることはない」。ウルトラの、父も母もそう言うが、ではなぜ、同じレッ
ド族で、息子のタロウにはカラータイマーが付いているのだ。よし、それなら自分の
息子にもカラータイマーを…。とにかく、レッド族特有の、「ジュワッチ」というな
まりをなおさなければ。
  (2) ウルトラセブンは不満だった。ウルトラマンが、ゼットンと言う怪獣に
やられ、死にそうになった時には、ゾフィーが助けに行った。だのになぜ、自分が、
ガッツ星人という宇宙人に処刑されそうになった時、だれも助けに来てくれなかった
のか。そして、新マンが、ナックル星人に処刑されそうになった時、初代マンと共に
、ウルトラの星作戦で助け、エースが、エースキラーやヒッポリット星人と戦った時
には兄弟と共に助けに行った。さらに、タロウの時には、地球でバーベキューを楽し
むつもりが、テンペラー星人との戦いに巻き込まれてしまった。おかしい、なぜこう
なるのだ。
 いや、それだけではない。新マンには、ウルトラブレスレットを配達した。エース
の時には、バクタリという超獣を元のバクに戻したり、ファイヤー星人とファイヤー
モンスとの戦いで、重傷をおった時には、励ましに行き、オニデビルの時には、力が
抜ける赤い豆を除去する治療を行う。さらに、タロウの時には、怪獣、キングトータ
ス親子をウルトラの星まで運搬。これでは使い走りではないか。
 (3) ウルトラセブンはうれしかった。これまでの苦労が報われ、2回目の地球
赴任が決まったのだ。それも、地球人としての肩書きは、地球防衛軍MACの、隊員
ではなく隊長だ。ところが、なまりもなおしたしと、喜んだのもつかの間、最初の、
レッドギラス、ブラックギラスという怪獣との戦いで、右足を負傷。変身できなくな
ってしまった。たまたま、L77星から地球に来ていた、レオというやつを弟子にし、
怪獣退治の任務は遂行できた。だが、こいつ、光の国人じゃないのに、「ウルトラマ
ン」という姓、それに、カラータイマーが付いている。その後、ウルトラマンキング
に、こいつと弟のアストラを、ウルトラ兄弟にする仲介を頼まれる。もう、こんな役
、いや!あげくのはてには、女性隊員の気を引こうと、基地内で開いた誕生会。その
時、円盤生物シルバーブルーメに襲われて、基地は壊され、部下は死に、自分自信も
生死不明となってしまった。
 (4) 戦士としてやっと復活したのは、ウルトラマン80(エイティ)の時。でも
、それは、妄想ウルトラセブンという悪役。第1回目の赴任の時、にせウルトラセブ
ンというのと戦ったことはあるが、妄想とはなんだ妄想とは。しかし、これも戦士と
して出たのだからまだ許せる。だが、おとめ座出身の魔法使いの小娘、コメットさん
に、バトンで操られるのだけは納得できない。

郷秀樹のぼやき
 (1) おれの名は郷秀樹、カーレーサーだ。将来有望視されたおれだったが、た
っこんぐ、ザザーンという怪獣の戦いに巻き込まれて命を落としてしまった。ところ
がそこに、帰ってきたウルトラマンという、ちょっと変な名前の宇宙人が現れた。地
球で怪獣退治をしたいので体を貸してほしいというのだ。そうするとおれは生きかえ
られる。それに、意識はおれがベースとなるという条件だ。さすがは、正義を守るヒ
ーローだと、体を貸したのだが、これがそもそもの悲劇の始まりだった。住み込み先
の坂田さんと所へ帰ってきたら、おれのマシン、流星号がスクラップにされていた。
それでも夢は捨てきれず、流星2号を造ろうと申し出たら、すでに、怪獣攻撃隊MA
Tへの入隊が決まっていた。くそー、おれをはめやがったな。
 (2) やつと意志を共有したことで、いろいろなことがわかってきた。そして、
不満に思うことがふたつ出てきた。1つは、乗り移られ方。初代マンの時は、異次元
空間のような所で、幻想的に行われた。しかしおれの場合は、搬送された病院のベッ
ト。しかもその形が、バルタン星人が、科特隊の嵐隊員に乗り移るのとそっくり。こ
れはあまりにもカッコ悪い。もう1つは変身の仕方。初代マンはベーターカプセル、
セブンはウルトラアイという変身アイテムを持っていた。だのにおれには変身アイテ
ムはなく、ピンチになったら自然に変身するというこれもカッコ悪い形。それに、く
そー!てめーに体を貸したために、アニキとしたっていた坂田さんと恋人のあきちゃ
んがナックル星人に殺されてしまった。この責任どうとってくれる。
 (3) おい、どうなっているんだ。初代マンの時は、ハヤタ隊員と体を分離した
はず。だのになぜ、おれの場合は体を分離せず、そのままウルトラの星に帰る。おい
こら、話が違うぞ。ウルトラの星に帰ったとたん、なんでおまえの意志と体がベース
になる。おーい、なんてことだ。後から地球に赴任したやつらは、リングだのバッチ
など変身アイテムを持っているではないか。エースやタロウが乗り移る時は、兄弟そ
ろいぶみでお祭りさわぎかよ。こいつら二人はウルトラの父の息子で、特別扱いかよ
。いいかげんにしろ!そんなおれの声が届いたのか、やつが地球に用事がある時には
、郷秀樹の姿で登場する。といっても、エースの時はアンチラ星人が化けた姿だった
が。もう、おれはギッチョだ。化けるならちゃんと化けろ。また、タロウの時に地球
に行った時は、ドロボンという怪獣と戦うため、人間の時に東光太郎とうちあわせ。
この時は、やつがカラータイマーを取られぺしゃんこになり、いいきみだった。テン
ペラー星人にじゃまはされたが、バーベキュウを食べにモ行ったぞ。2度目のセブン
の赴任の時には、怪獣ボールを届けに行く。この時セブンは変身機能を壊されずっと
人間の姿でいたのだが、うらやましいと思った。
 (4) ウルトラの星では、よく北斗星司と話をする。彼もおれと同じく、エース
に連れ去られた人物だ。ただし、彼の恋人は月人。年をとらないし、時々デイトをし
ているようだ。だが、おれの第2の恋人は地球人。もういいおばあさんだ。最後に断
っておくが、郷ひろみのデビューが1972年1月、大河ドラマノ俳優として。西城秀樹
のデビューが同年3月、歌手として。そしておれのデビューは、1年早い1971年4月
、特撮ヒーローとして。けっしてアイドルの名前をパクったわけではない。

 ウルトラタッチ
 (1) ちょっとみんなひどいんじゃないの。私は月の女王よ。その私がなぜ地球
に追放されなきゃならないのよ。そりゃ、ルナチクスという超獣に、国をめちゃくち
ゃにされたのには責任を感じているわ。でも、私になにができたっていうのよ。それ
を対策がノータッチだからって追放しなくったっていいじゃないのよ。みてらっしゃ
い、ウルトラマンA(エース)と協力して、ルナチクスをやっつけ、必ず月の女王に
返り咲いてやる!
 (2) ちょっと星司さん、タッチは指先で、エースに変身する時に使うものよ。
それを、エースが超獣と戦っている時に、中でどさくさに紛れて私の体にタッチしな
いでよ。エースもエースよ。それを裏目で除かないでよ。そんなことだから、ちょく
ちょく超獣に負けるのよ。もう、他のウルトラ兄弟もエースを助けにきたんでしょ。
だったらあなたたちも、透視してそれを除かないでよ。いいわよもう、ルナチクスを
倒したら、ウルトラ戦士なんてやめて、とっとと月に帰ってやる。
 (3) ウルトラの父、あなたはウルトラ兄弟の父親代わりなんでしょ。だったら
その立場をもっと自覚しなさいよ。月の国の再建を援助してやる。さすがわウルトラ
の父と思っていたのに、私の体にタッチさせろなんてひどいじゃないの。エースがス
ノーギランという超獣に負けそうだ、いっしょに励ましにいこう。そしてその帰りに
私の体にタッチしないでよ。モチロンの時もそうよ。援助したからって人の弱みにつ
けこんで、このスケベじじい!もういいわよ。援助なんていらないわ。ウルトラの母
に言いつけてやる!
 (4) ちょっと、いいかげんにしなさいよ。月の女王、やよいって誰なのよ。怪
獣キララってなんなのよ。「月に人はいない」ってどういうことなのよ。ウルトラ族
と手を切ったからって、手のひらを返したように、なによこの設定は。じょうだんじ
ゃないわよ!月の女王は、私南夕子よ!責任者は全員出てらっしゃい。みんなまとめ
て、あなたたちのほっぺたに、往復ウルトラタッチよ!

タロウのつぶやき
 (1) ぼく、ウルトラマンタロウ。パパは、ウルトラノ父。初代宇宙警備隊の隊
長。ママはウルトラノ母。今も現役で、銀十字軍の隊長をしている。そして、パパも
ママも、体が銀色のシルバー族。だのになぜ、ぼくは体の赤いレッド族なの?確かに
、死んだおばさんも、勇士指令部長のおじさんも、いとこのウルトラセブンもそのお
姉さんもレッド族だけど。だったらなぜママはシルバー族なの?
 それに、ぼくがレッド族なら、なぜカラータイマーが付いているの?セブンや息子
のゼロのように、なぜ頭のスラッガーが使えない設定なの?おでこのビールランプか
ら出る光線は、セブンはエメリウム光線なのに、ぼくのはなぜヒーロー光線なの?な
ぜぼくのは、まだ未使用なの?なぜ使わせてくれないの?シルバー族のエースだって
、ビームランプのウルトラスターからパンチレーザーを使ったことがあるのに、なぜ
ぼくだけ使わせてくれないの?
 (2) パパもママもシルバー族だけど、戦闘能力はすぐれている。そしてぼくは
、戦闘タイプのレッド族。デモ、本当は、戦うことは好きじゃないんだ。みんなと交
流して、ワイワイ楽しむのが好きなんだ。でも、パパとママに言われて、ウルトラ兄
弟の6番目にさせられて、地球に行くことになっちゃった。でも、やっぱり、戦いは
好きじゃない。だから、怪獣との戦いも気合いが入らない。それで、怪獣ライブキン
グには腕を折られるは、再生デッパラスには、キバで串刺しされるは、エンマーゴに
は首をすっ飛ばされるは、散々な目にあっちゃった。でも、だいじょうぶ。ぼくの心
臓はウルトラ心臓と言って、とても再生能力が強いんだ。でも、その心臓を、バード
ンという怪獣に食いちぎられた時には、ままに助けてもらったけどね。ああ、でも、
「もっと気合いを入れて戦いなさい」とママにしかられちゃった。
(3) でも、やっぱり、楽しくやるのが好き。断末魔に子ガニを排出したカニ怪獣
ガンザ。これは駆除せずに、成長停止光線で、食用のカニと同じ大きさに抑えて、カ
ニ料理。ムルロアという怪獣が、地球を闇に覆った時には、ウルトラベルをとりに里
帰り。ペット怪獣のラビドッグも出迎えてくれた。そしてお兄さんたちと一緒にウル
トラベルを運搬して、
 「地球は今、暗闇の中、ウルトラベルを、鳴らすのはぼくたち」
 で、地球を救う。
手伝ってくれたお兄さんたちには、後でお礼に、地球でバーベキューパーティーを催
した。
 地球のおもちを食べたいからと、わざわざ月からやってきた怪獣モチロン。おしお
きを口実に、モチロンをうすにして、パパともちつきをしたのは、勿論楽しかった。
 ああ、やっぱり戦士なんてやってられない。それでぼくは、ママにお願いして、戦
士をやめて地球人として生きることにした。ZATもやめて、ボクサーに専念するぞ
ババルウ星人が、ウルトラノ星、地球を危機に陥れても、ぼく、しーらない。
 (4) でも、やっぱりぼくは、パパとママに弱い。お兄さんたちが仕事で、長期
の出張に出た。それで、ウルトラノ星にもどってこいと言われた。いやだったけど、
仕事は戦士として戦うことではなく、その戦士を育成する教官職だともいわれたので
、帰ることにした。デモ、まあ、教え子で、地球に赴任したウルトラマンメビウス
危なくなった時には、戦士として戦ったけどね。そしてやっと一段落…と想ったら、
ぼくはいつのまにやら人形にされていた。でも、人形だから、みんなぼくと遊んでね

 ウルトラマン80(エイティ)のぼやき
 (1) ウルトラマンエイティは不満だった。そもそも地球への赴任は、ウルトラ
兄弟の称号を受けた者が、その栄誉として与えられる名誉ある職務のはずだった。と
ころが、怪獣が強いのか、先輩たちがだらしなかったのか、たびかさなる、命を落と
しかけた戦い、二回目に赴任したセブンの大事故。それに、ウルトラ一族でないレオ
ウルトラ兄弟に加盟してから状況が変わった。今、地球への赴任は、ウルトラ兄弟
候補生の一つの修行の場にすぎなかった。   
 (2) エイティは納得できなかった。先輩たちは人間体の時、正規採用で、時の
地球防衛軍に所属していた。だのになぜ自分は、本職が学校の先生で、防衛軍隊員は
非常勤なのか。先輩の中には、風来坊とか、パン屋のにいちゃんとか、そんな立場の
人もいた。だのに、自分は学校の先生という社会的地位も高い職種ナノニ、なぜ正規
採用されなかったのか。マタ、学校の先生とイッテモ中学校だ。思春期の学生は対応
がムズカシク、悪いことをしたからって、怪獣のように、コテンパンにやっつけるわ
けにもいかない。ある意味で、怪獣よりやっかいな相手だ。だからもう、学校は休職
して、非常勤でも隊員に専念することにした。
 (3) エイティは愕然とした。せっかく、学校に長期休暇をもらい、これで地球
防衛軍、UGMの隊員に専念し、一生懸命がんばろうと思っていたのに、いったいこ
の組織はなんなのだ!大山隊長、以東チーフは、職務中におおぼけをかます。それに
いやけがさしたのか?原田、田島両隊員が転勤願いを出し、突然オーストラリアに赴
任。怪獣にしても、ジヒビキランとか、イダテンランとか、ふざけた怪獣が出てくる
。そこに、方補正として派遣された自分っていったい…。



 (4) エイティはたまらなかった。ウルトラの星の姫様、ユリアンが地球にやっ
てきたのだ。その目的は自分を連れ戻すこと。だが、本当は、親とケンカして家出し
て、幼なじみの自分を頼ってきたのだ。それで、ちゃっかりUGMの見習隊員として
地球にいすわりやがった。それに、こいつ、とんだお嬢様で、地球人の前で平気でウ
ルトラの超能力を使いやがる。おかげで、ごまかすのに必死になるは、ユリアンに指
導をしなければならないは、おれは、お嬢様の守をするために地球に来たんじゃない
ぞ!あげくのはてには、自分がエイティだということが隊長にバレてしまう。最後は
、カッコよく怪獣を倒して、ウルトラの星に帰りたかったのに、隊長がへんな気をき
かせて、「地球は地球人が守る」と言って、UGMだけで怪獣を倒してしまった。最
後、戦わずして、ユリアンを守しながら、帰る自分。ウルトラ兄弟への昇格はどうな
るんだ?

  この、トラ息子が
 (1) 突然、ウルトラマンからウルトラの父に、しばらく、地球という星に滞在
するとのメッセージが届いた。この時、ウルトラマンは、怪獣ベムラーを、宇宙の墓
場に護送するという任務についていた。だが、そのベムラーに逃げられ、追跡中に地
球所属の宇宙船に衝突。自分が乗っていた赤い隕石形の宇宙船が壊れ、帰れなくなっ
たと言うのだ。地球は、ウルトラ族が住むには、過酷な環境であり、その体を維持で
きるのはせいぜい3分だ。それに、ウルトラマンは宇宙大学の教授の肩書きも持って
おり、修理ができるはず。しかし、ウルトラマンの言うことには、壊れた宇宙船は、
偶然近くにあった時空の切れ目に入り込み、行方がわからなくなったとのこと。「そ
れならば、ベムラーが奪った宇宙船を奪い返し、帰ってくればいい」と父が言うと、
今度は、それは、ベムラーを退治する時、スペシウム光線で一緒にこなごなに壊して
しまったと言う。「だったら、ゾふぃを迎えに出す」と、また父が言うと、この衝突
事故で、ハヤタという地球人を死なせてしまった。たまたま、新開発のベーターカプ
セルという機器を持っていたので、これにより、ハヤタと一心同体となり彼を生き返
らせる。あわせて、地球に滞在することも可能になり、罪滅ぼしとして、地球人をを
襲う、怪獣や侵略宇宙人を退治したいと、頑としてもどることを拒否した。父は、も
う説得するのがバカバカしくなり、それ以上言うのをやめた。
 実は、ウルトラマンの本意はそうではなかった。戦いに明け暮れる日々から逃れ、
地球でバカンスを楽しみたかったのだ。しかし、ウルトラ族としては初めての試みで
あり、その過酷な環境から、ウルトラマンは徐々にパワーダウンしていった。そして
ゼットンという怪獣にやられて、ウルトラマンは、ゾフィーに連れ戻された。
 (2) 突然ウルトラセフンから、しばらく、地球という星に滞在するとのメッセ
ージが届いた。この時、ウルトラセブンは、恒点観測員という任務についていた。だ
が、地球に来た時、その地球が、多くの侵略宇宙人に狙われていることを知り、助け
ると言うのだ。地球は、ウルトラ族が住むには、過酷な環境であり、しかも、カラー
タイマーを装着していないセブンにとっては、パワーダウンして命も危なくなりかね
ない。「バカなことを言わずに、仕事を続けろ」と父が言うと、ウルトラマンに、ウ
ルトラアイという変身アイテムを造ってもらった。これを使えば、地球人の姿になれ
る。かつ、セブンにももどることができる。そう言って話をセブンの方から切った。
 実は、ウルトラセブンの本意はそうではなかった。戦いに明け暮れる日々から逃れ
、地球でバカンスを楽しみたかったのだ。しかし、ウルトラマンの場合は、まだ理屈
があった。でも、セブンの場合は、あまりにも身勝手だ。激怒した父は、セブンがガ
ッツ星人に十字架にかけられた時も助けを出さなかった。また、ウルトラマン同様、
パワーダウンして、命の危険にさらされた時も、恒点観測員の上司を通じて、迎えを
出さず、セブン自信のワープ能力で帰ってくるようにしむけた。
 (3) 突然、宇宙警備隊に入ったばかりの、実の息子、ウルトラマンタロウから
、地球に滞在し、怪獣や侵略宇宙人から、人類を守りたいとの話が出た。胸には、ワ
ープを可能にする新型のカラータイマーが付いていた。それでも、地球上で、その体
を維持できるのはせいぜい3分である。「バカなことを言うな」と、ウルトラの父
、タロウをしかった。と、そこへ、先輩の帰ってきたウルトラマンと、ウルトラマン
A(エース)が、これまた新型のカラータイマーを付けてやってきた。そして、確か
に地球に滞在するには、まだデーターが足りない。そこで、自分たちが、データーを
集めるという目的で、先に滞在すると言い出した。
 実は、3戦士の本意はそうではなかった。初代マン、セブン同様、戦いに明け暮れ
る日々から逃れ、地球でバカンスを楽しみたかったのだ。
 結局、新マンは、アイテム無しで変身すること、エースは、体を二つに分離して、
2人の人間に乗り移り、変身するという実験も行い、しばらく地球に滞在することと
なった。また、父も、いったい地球がどんな所かと、2回訪れる。
 そして、満を持して、実の息子のタロウが地球に滞在することとなった。期間は、
先輩たちと同じ1年間。ところが、間際になって、地球人として永住したいと言いだ
した。これにたいし、息子にあまいウルトラの母は、承諾して、変身アイテムのウル
トラバッチを回収した。一方父は、義理の息子だけでなく、実の息子の、この身勝手
な態度に激怒した。そして、この後は、地球にウウトラ兄弟を派遣しないことを決め
た。
 (4) ところが、それを決めたばかりなのに、セブンがまた、恒点観測員の仕事
をほっぽらかして、地球に滞在した。また、セブンになると、体にダメージがくるの
で、今度は、たまたま地球に住んでいた、ウルトラマンレオを弟子にして、戦いの方
はそっちに任せた。その後には、実習生のウルトラマン80が、幼なじみのウルトラノ
星の姫様、優里案を使って、実習地を地球に仕向ける。またまたその後には、平の宇
宙警備隊員、ウルトラマンパワードウルトラマンマックス地球へ…。「このドラ
、いやトラ息子どもが!」。ウルトラの父は怒りまくった。

 ** トラ息子とは、どら息子と、ウルトラの息子の略を、引っかけた造語。