如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。原発事故にちなんで、1作品を投稿いたします。

わが、四コマ物語ワールドにようこそ。作家としての人格、如月 文実(きさら
ぎ ふみじつ)です。
 福島の原発、なかなか解決にはいたりませんね。
 ところで、10数年前に作った、原発事故をテーマとした四コマ物語があったのを思
い出しましたので、投稿いたします。

発電式原子爆弾
 (1) 本日、日本のアマチュア天文学マニアに吉報が届いた。気象庁の観測によ
ると、今、地球に巨大な隕石が接近しており、地球のどこかに落下するらしい。と言
っても、その隕石の大きさは、地面に到達するまでには、大気との摩擦により燃え、
直径5メートルほどの大きさになるそうだ。そして、正確な位置はまだはっきり和か
らないが、少なくとも、日本のどこかに落ちることは隔日だと言うことだ。隕石は落
ちてくる時、大気との摩擦で、一筋の美しい光の帯となる。一生に一度見れるか見れ
ないかの宇宙のショーを、 天文学マニアは、心を踊らせながら正確な隕石の落下地
点と、その日時が発表されるのを待った。
 (2) それから数日後、気象庁から政府へ、訃報が届いた。隕石の正確な落下地
点が和かったのである。それが、こともあろうに、原子力発電所の真上なのである。
たとえ、直径5メートルほどの隕石とは言え、宇宙からものすごいスピードで落ちて
くる隕石が、原子力発電所を直撃することとなれば、原子爆弾が投下されたのと同様
、大爆発がおこり、放射能が撒きちらされ、チェルノブイリ原発事故や広島、長崎
の原爆同様、いやそれ以上の被害が出るのは確実である。平和利用のはずの原子力
電所が、今、戦争利用の原子爆弾に変わろうとしているのである。政府は、立前上、
周辺住民、しいては日本国民の混乱をさけるため、そして本音のところでは、日本の
エネルギー政策の妨げとならないため、このことを秘密とし、あくまで、落下地点は
わからないと言うことですませた。隕石の攻撃目標である原子力発電所においても、
疑いを持たれぬよう原子炉は停止されなかった。また、それと同時に、隕石を中途で
破壊する計画も、秘密裏に練られた。
 (3) そして、ついに、その日が来た。政府は、爆薬を積んだ無人の小型飛行
機を地上からリモコン操作で隕石にぶつけ、爆破させると言う作戦を立てた。ミサイ
ルを使わなかったのは、もし外れて、原子力発電所の施設や付近の住宅に落ちでもし
たら大災害になるからだ。それに、この方法だと秘密裏に作戦を遂行しやすいと言う
利点もあった。レーダーが隕石を捕らえた。4機の小型飛行機が飛び立つ。レーダー
に写し出された隕石めがけて、画面を便りに、一番機を突っ込ませる。しかし、失敗
に終る。続いて二番機が突っ込む。しかしこれも失敗に終る。そして三番機が…これ
も失敗に終る。ついに最後の望みを託して四番機が…と尾もいきや、操縦士がいない
。操縦は発電所のすぐ近くで行われていたのだが、三番機が失敗した時、隕石はすで
に、肉眼で見える位置まで接近していた。そのため、恐怖を感じた操縦士は、割れを
忘れて逃げ出していたのだ。逃げても逃げ出せるはずはないのに…。
 (4) ついに、隕石は落ちた。だが幸いにも落ちた場所は、発電所から2、3メ
ートルずれた所であった。数日後、今回の日本政府の対応に、国の内外から批判の声
が、炎のごとく燃え上がった。これにたいする政府の弁明は、「日本の立場を理解し
てください。」「だいじょうぶだと確信していた。」と言う言葉を、条件反射的に繰
り返すのみであった。
ーーー 四コマ物語 説明
四コマ物語とは
 (1) 四コマ物語とは、私、如月文実(きさらぎ ふみじつ)が新たに開発した
文学形態(?)です。
 (2) 四コマ物語は、起承転落の4小節からなる小説です。
 (3) 題材は、日常生活のできごと・道端で転がっているような話・スポ−ツ・
社会風刺・おとぎ話・パロディ−などさまざまです。
 (4) みなさんも挑戦してみませんか。そして、001、002と、ネットの中に四コ
マ物語ワールドを作ってみませんか。

 特徴、可能性
 (1) 文が短く、読みやすい・読むのにつらくない。
 (2) その中にもジャンルがいろいろある。
(3) ジャンルの中でもバカバカしいのからシビヤーなものまで、バライティー
にとむ。
 (4) ジャンルがいろいろあり、この先好きなものだけ拾い読みできる。
 (5) ジャンルがいろいろあり、老若男女はばひろく楽しめる。
 (6) 読者自信が自由に新たな四コマ物語のサイトを作ることも可能。
 (7) この形式に当てはめればだれでも簡単に小節が書ける。
 (8) この形式に当てはめて、既存の小説を四コマ物語にすることができる(要
約四コマ)。
 (9) これを元に短編、長編小説を書くことも可能。 
 (10) (4)[落]を組替えることにより小説を改造できる(陰、陽)。
 (11) 将来、俳句、和歌のように、「四コマ物語集」ができるかも?
 (12) 将来、四コマ物語の大きなネットができるかも?