如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。スポーツ四コマ〜プロ野球はサイコその2 3作品を投稿いたします。

わ わが、四コマ物語ワールドにようこそ。作家としての人格、如月 文実(きさら
ぎ ふみじつ)です。
 今回の四コマ物語は、以下の3作品です。

スポーツ4コマ〜プロ野球はサイコ
如月文実
 ここでは、スポーツ4コマのうち、プロ野球関係の作品を集めています。ただし、
実際のプロ野球チームとは関係はありません。

 この1勝
 (1) チームのエース、金山投手は、今日もみごとなピッチングで、相手バッタ
ーをねじふせる。しかし、相手チームのピッチャーも、金山投手と勝るとも劣らぬピ
ッチングで、試合はついに0対0のまま、9回ウラを向かえた。そして簡単にツーア
ウトをとり、延長戦かとだれもが思ったその時、悪夢が訪れた。疲れなのか魔が指し
たのか、この試合120球目のボールがすっぽぬけた。そしてそのボールは、運悪く
真ん中へ、バッターはその玉を、逃さすみごとにスタンドにたたき込んだ。勝利の女
神は相手チームのピッチャーにほほえみ、金山投手は負け投手となった。
 (2) 次の当番でも、金山投手はみごとなピッチングを披露した。そして、自チ
ームも3点を取り、このまま完封かと思われた9回表、今度は思わぬアクシデントが
金山投手を襲った。先頭打者に第1球を投げたその時、まめをつぶしてしまったのだ
。それでも、リリーフピッチャーが抑えてくれればよかったのだが、突然のリリーフ
に、準備ができていなかったのか、同点にされてしまった。しかしそのウラ、チーム
は逆転し、勝ちを納めたのだが、金山投手の、勝ち投手の権利はすでになくなってい
た。
 (3) 次の試合、金山投手の調子は悪く、4回までに5点を取られた。しかし、
チームのバッティングの調子がよかったおかげで、6点をもらい、この回を抑えれば
勝ち投手の権利が得られる5回、ツーアウト満塁のピンチを迎えた。しかしながら、
あと一つアウトをとれば勝ち投手の権利が得られる。だがベンチは、非情のピッチャ
ー交替。試合は勝ったものの、またも勝ち投手となれず、それから金山投手は、調子
をくずしてしまった。 
 (4) 9回表、ワンアウト満塁というところで、金山投手に出番がやってきた。
この非の試合は乱打戦で、ほとんどのピッチャーをつぎ込んでしまった。また、3点
負けていたので、調子を取り戻せという意味での当番だった。どうせ負けている試合
と、金山投手はリラックスして第1球を投げた。バッターはその球を打ち、ダブルプ
レーでチェンジとなった。そしてそのウラ、なんと逆転満塁サヨナラホームランが飛
び出し、金山投手は1球で勝ち投手となる。金山投手は思った。「勝負の巡り合わせ
は怖い」。 

 ラッキーボーイ
 (1) 得点は0対0で、9回のウラ。カウントは、スリーボ−ル、ツーストライ
ク。ピッチャーが、バッターにたいし、ラストボールを投げる。ボールは、ド真ん中
へ、「ラッキー!」とばかりに、バッターは、おもいっきりバットを振る。しかし、
ボールは、手元で鋭く落ちた。「フォークボールだ」。バッターは、みごとな空振り
をし、三振…と思いきや、ボールのみごとな落ちぐあいに加え、豪快なバットスイン
グにまどわされ、キャッチャーは、ボールを後溢。「ラッキー!」とばかりに、バッ
ターは、1塁へと向かう。こうしてバッターは、空振り三信ながらも、ラッキーなこ
とに、1塁に進んだ。
 (2) さて、次のバッターのカウントは、ツーボール、ノーストライクと、ラン
ナーにとっては、盗塁するには、ちょうどいいカウント。ランナーは、相手を揺さぶ
ってやろうと、盗塁を企てる。しかし キャッチャーから、いいボールが返ってきて
、ランナーにタッチ。タイミングは、完全にアウト。しかし、審判の、見る位置がよ
かったのか悪かったのか、判定はセーフ。これにたいし、敵チームは、猛烈に抗議す
るが、一度行った判定は覆らない。こうして、ファーストランナーは、本当は、タッ
チアウトのところを、ラッキーなことに、2塁へ進んだ。
 (3) ピッチャーは、このアンラッキーなできごとに、すっかりリズムを崩して
しまった。そして、二人のバッターを、フォーボールで歩かせてしまった。こうして
、セカンドランナーは、ラッキーなことに、労せずに、歩いて3塁に進んだ。
 (4) こうして、得点は、0対0で、9回のウラ、ツーアウト満塁となった。そ
して、バッターのカウントは、スリーボール、ツーストライク。これにて、ランナー
は、ピッチャーが投げると同時に、自動的に走ることができる。バッターの打ったボ
ールは、ボテボテのサ−ドゴロ。しかし、これでは、俊足であるバッターランナーを
アウトにすることはできない。3塁守は、いちかばちか、本塁にボールを投げるが、
タイミングは完全にセーフ。ミスジャッジもない。こうして、サ−ドランナーは、ら
っきーなことに、自分はなんにもしていないのに、勝利に貢献し、この試合のラッキ
ーボーイとなった。

 しめた
 (1) 9回ウラ、得点は0対0で、ツーアウト、ランナーはなし。バッターのカ
ウントは、ツー、ツーの平行カウントだ。ここでピッチャーの投げたボールは、スピ
ードのない真ん中への球。「しめた」!、と思ったバッターは、おもいっきりバット
を振る。ところが、ボールが途中でストンと落ちた。フォークボールだ。万事休す、
バッターは空振り三振会うと…と思いきや、フォークの落ちがよすぎたのか、サイン
違いか、キャッチャーはボールを後逸。不利逃げだ。「しめた!」と思ったバッター
は、悠々1塁へ行く。 
 (2) しかし、調子に乗りすぎたバッターは、1塁ベースを大きくオーバーラー
ンしてしまう。そして、1、2塁間に挟まれてしまった。ボンヘッドで万事休す。バ
ッターランナータッチアウト…と思いきや、カバーに入ったピッチャーが、ミスを取
りもそうとしてあせったのか、トスしたボールが大きくそれる。悪送球だ。「しめた
!」とおもったバッターランナーは、ゆうゆう2塁へ、そして、バックアップがボー
ルの処理をもたつく間に調子に乗って3塁へ向かう。
 (3) だが、3塁ベース直前で、突然3塁種が立ちはだかる。次の瞬間、グラブ
にボールが吸い込まれる。ランナーは、加速度がついていて止まることができない。
今度こそ万事休す。暴走でタッチアウト…と思いきや、挟むつもりが、突進してきた
ランナーにびっくりして、3塁種は思わず、持ち替えたボールを、お手玉し、落とし
てしまった。「しめた!」。そう思ったランナーは3塁種を突き飛ばす。この場合、
ボールを持っていれば守備妨害だが、持っていないので走塁妨害となる。そして、さ
らに調子に乗ったランナーは、そのままホームへ向かう。
 (4) しかし、突き飛ばされた3塁種が、執念のバックホーム。いい球が返って
きてタッチ。万事休す。タイミングは完全にアウト…と思いきや、審判の判定はセー
フ。結局この試合は、審判のミスジャッジで幕をしめた。
ーーー 四コマ物語 説明
四コマ物語とは
 (1) 四コマ物語とは、私、如月文実(きさらぎ ふみじつ)が新たに開発した
文学形態(?)です。
 (2) 四コマ物語は、起承転落の4小節からなる小説です。
 (3) 題材は、日常生活のできごと・道端で転がっているような話・スポ−ツ・
社会風刺・おとぎ話・パロディ−などさまざまです。
 (4) みなさんも挑戦してみませんか。そして、001、002と、ネットの中に四コ
マ物語ワールドを作ってみませんか。

 特徴、可能性
 (1) 文が短く、読みやすい・読むのにつらくない。
 (2) その中にもジャンルがいろいろある。
(3) ジャンルの中でもバカバカしいのからシビヤーなものまで、バライティー
にとむ。
 (4) ジャンルがいろいろあり、この先好きなものだけ拾い読みできる。
 (5) ジャンルがいろいろあり、老若男女はばひろく楽しめる。
 (6) 読者自信が自由に新たな四コマ物語のサイトを作ることも可能。
 (7) この形式に当てはめればだれでも簡単に小節が書ける。
 (8) この形式に当てはめて、既存の小説を四コマ物語にすることができる(要
約四コマ)。
 (9) これを元に短編、長編小説を書くことも可能。 
 (10) (4)[落]を組替えることにより小説を改造できる(陰、陽)。
 (11) 将来、俳句、和歌のように、「四コマ物語集」ができるかも?
 (12) 将来、四コマ物語の大きなネットができるかも?