如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。うわさのテレビその1 3作品を投稿いたします。

わ わが、四コマ物語ワールドにようこそ。作家としての人格、如月 文実(きさら
ぎ ふみじつ)です。
 今回の四コマ物語は、以下の3作品です。

うわさのテレビ
如月文実
 この四コマ物語はあくまでうわさであり、実際のテレビ番組とは関係ありません。

 悪代官の家来
 (1) 「曲者じゃ、であえ!であえ!」。突然、三郎兵衛のお使えする、お代官
様の声が響いた。もう、戦もないこんな平和な時代に、いったいなにごと?家来たち
は、将棋盤も碁石盤も、ひっくり返すさわぎようで、お代官様のところへかけ付けた
。見ると、そこには、町人風の男が3人立っている。そして、そのうちの1人は、白
いひげをはやしたおじいさんであった。「曲者が、こんな町人ふぜいのやつらなら、
別におれたちを呼ばなくとも、自分が切り捨てればいいのに…。」と、三郎兵衛たち
は思ったが、身分上、そんなことは言えない。
 (2) 「切れ!切れ!」。お代官様の号令と共に、家来たちは、曲者に切りかか
る。しかし、この曲者、町人者のくせして、ものすごく強い。仲間は、バッタバッタ
と切り倒され、あたり一面は、血の海と化した。家来たちは、無残な姿で転がってい
た。「これは、まともに行ったのでは、到底勝ち目はない」。そう思った三郎兵衛は
、背後から敵を襲おうと、忍びよった。しかし、切りかかろうとしたその時、どこか
らともなく、先に針の付いたかざぐるまが飛んできて、三郎兵衛の腕につきささった
。三郎兵衛は、刀を落とし、その場でしゃがみこんでしまった。 
 (3) 曲者の、あまりもの強さに、家来たちは、ひるんでしまい、もう切りかか
る者がいなくなってしまった。その間をみはからい、白ひげのじいさんが、仲間にな
にやら指示をした。すると、一人の男が、ふところから、印籠を取り出した。なんと
その印籠には、葵の御紋が入っていた。なんと、なんと、白ひげのじいさんは、水戸
の御老公様だったのだ。お代官様の悪事を知り、ここに乗り込んできたのであった。
「どおりで強いと思った。しかし、それならそうと、先に言ってくれれば、二郎丸も
、五郎右衛門も、死なずにすんだのに…」と、三郎兵衛は思ったが、身分上、そんな
ことは言えない。その後、お代官様は、処罰され、三郎兵衛は、御老公をふいうちし
ようとした罪で、国から追放された。
(4) その後、三郎兵衛は、別の国の別のお代官様の家来となった。そして、しば
らくは、平和な日々が続いた。ところが、ある日、また、」曲者じゃ!であえ!であ
え!」と、お代官様の声が響いた。将棋盤も、碁石盤もひっくり返すさわぎようで、
かけつけてみると、そこには、おにの面を冠った、1人の浪人風の男が立っていた。
三郎兵衛は、いやな予感がした。
ショッカー入社
 (1) 正太郎は今、大きな挫折感を味わっていた。正太郎は、幼稚園から大学ま
で、1流の学校で学び、1流の成績を納めてきた。親からも先生からも、世間の人か
らも、1流の評価を受けてきた。ところが、1流の企業に入ったとたん、いままでの
輝かしい歴史は、まるで評価されず、新米の平社員として、しかも安月給で、先輩か
ら、あごで使われる毎日を送っていた。1流の会社に入れば、1流の社員として、1
流の人間としてあつかわれる。それは、幻想でしかなかった。そして、これまで、1
流の人間になれると信じ、すべてを捨てて勉強してきたのはなんだったのだと絶望し
た。そして、入社から僅か数カ月後、正太郎は会社をやめ、母校の大学に帰り、研究
性として自分のやりたい研究にぼっとうすることにした。
 (2) だがそこでも、正太郎は、大きな挫折感を味わうことになる。研究はおも
に、教授の事前に用意したテーマにそって進められ、まるぜ担当教授の下働きをさせ
られているようだった。たとえ独自に研究を行い、成果を上げたとしても、結局それ
は、教授の手柄となってしまう。それに、人間の倫理と言う規制が、やりたい実験を
ことごとく阻む。ここでも絶望した正太郎は、結局学校をやめ、だれとも協調せず、
自分一人の力だけで生きていくことにした。そして、家庭教師として細々と暮らすこ
とにした。
 (3) だが、ここでもまた、正太郎は、大きな挫折感を味わうことになる。今回
、正太郎に挫折感を味あわせたのは世間の目であった。「あの人、あれだけいい大学
を出たのに、アルバイトの家庭教師ですって」。そう言う世間の陰口が、正太郎のプ
ライドを大きく傷つけた。自分を雇った、子供の母親も、最初は、「こんな1流大学
を出た先生に教えてもらえるなんて、うちの子は幸せだ」と言っておきながら、子供
の成績が上がらないと、「1流の大学を出ているのに、なぜうちの子の成績が上がら
ないの」と、わが子の頭の悪さをたなに上げ、いやみを言う。正太郎はまた絶望し、
家庭教師もやめ、家の中に閉じこもりきりとなってしまった。
 (4) そんなある日、一人の男が正太郎の家を尋ねてきた。彼は正太郎に、ぜひ
、うちの会社に入ってくれと頼んだ。彼の出した入社条件は非常によかった。倫理に
捕らわれず、好きなバイオテクノロジーの実験ができること。またその課題も、豊富
なこと。実験のための設備が非常に整っており、必要に応じ、どんな器具でも購入し
てくれるとのこと。研究の功績しだいで、給料は大きく上がり、出世も早く最高幹部
の道も夢ではないこと。それに研究所は、だれも知らない所にあり、世間の目を気に
しなくてもよいことだった。正太郎は、すぐにその会社に入ることを決めた。ちなみ
に、その会社の名は、(悪の)秘密結社ショッカー。
 卑怯な正義の味方
 (1) 悪の怪人の、前に、後に、斜めに、正義の味方が立ちはだかった。この正
義の味方は、卑怯にも、1人では悪の怪人には勝てそうもないことから、5人がかり
で束になって、かかって行こうというのだ。5一で怪人をとり囲み、相手を威嚇した
後、正義の味方たちは、さっそうとジャンプし、一所に集まり、カッコよく、ポーズ
を決めた。そうして、とり囲んでいるすきに、怪人が1対1の勝負を挑むことを防い
だ。
 (2) しかし、卑怯なことでは、こちらの方が専門家。怪人は、周囲に潜ませて
おいた、子分たちを終結させ、10人くらいを1グループにして、それぞれの正義の味
方に立ち向かわせた。
 (3) これにたいし正義の味方たちは、卑怯にも、集団で向かってくるとはいえ
、丸腰の相手にたいし、隠し持っていた、ムチや弓矢、鉄パイプやブーメランなどの
武器を使い、子分たちをコテンパンにやっつけた。
 (4) そして再び、この卑怯な正義の味方たちは、怪人と、5対1で戦う体制を
整えた。ここで5人が束になって、怪人を袋叩きにして、やっつけてしまうこともで
きるのだが、それではあまりにも、露骨で卑怯すぎる。そこで、爆弾の入ったボール
を、お互いにパスし、怪人にぶつけた。こうして、正義の味方は卑怯にも、爆弾を使
って自分の手を汚さず、きれいに怪人を始末した。これでは死ぬ間際に、一言ジャク
を言って、爆発する怪人の方が、まだチャメッけがあってよい。 
ーー 四コマ物語 説明
四コマ物語とは
 (1) 四コマ物語とは、私、如月文実(きさらぎ ふみじつ)が新たに開発した
文学形態(?)です。
 (2) 四コマ物語は、起承転落の4小節からなる小説です。
 (3) 題材は、日常生活のできごと・道端で転がっているような話・スポ−ツ・
社会風刺・おとぎ話・パロディ−などさまざまです。
 (4) みなさんも挑戦してみませんか。そして、001、002と、ネットの中に四コ
マ物語ワールドを作ってみませんか。

 特徴、可能性
 (1) 文が短く、読みやすい・読むのにつらくない。
 (2) その中にもジャンルがいろいろある。
(3) ジャンルの中でもバカバカしいのからシビヤーなものまで、バライティー
にとむ。
 (4) ジャンルがいろいろあり、この先好きなものだけ拾い読みできる。
 (5) ジャンルがいろいろあり、老若男女はばひろく楽しめる。
 (6) 読者自信が自由に新たな四コマ物語のサイトを作ることも可能。
 (7) この形式に当てはめればだれでも簡単に小節が書ける。
 (8) この形式に当てはめて、既存の小説を四コマ物語にすることができる(要
約四コマ)。
 (9) これを元に短編、長編小説を書くことも可能。 
 (10) (4)[落]を組替えることにより小説を改造できる(陰、陽)。
 (11) 将来、俳句、和歌のように、「四コマ物語集」ができるかも?
 (12) 将来、四コマ物語の大きなネットができるかも?