鉄道せっちゃん&如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。鉄道小説、しめしめ、やれやれの山手線観光旅行前編を投稿いたします。

>  鉄道のメイリングリスト「BRFC」から下車しました。鉄道マニアとしての人
> 格
> 、鉄道せっちゃん、
>  そして、
>  如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。
>  すでに、BRFCには投稿ずみですが、作家としての人格、如月 文実の協力の
> 元
> 、次の鉄道小説ができました。
>  ちょっとブログ用に編集したのを、3回に分けて投稿いたします。
>
> ーーーーー ここから
> >  しめしめ、やれやれの、山手線観光旅行
>                       如月 文実(きさらぎ ふみじつ
> )
>
>  *注1 主人公は、35歳後半の、晴眼者の男性という設定です。
>  *注2 小説ということで、作者は、如月 文実という人格としました。
>
> >  1
> >  10月の3連休の前のよる、兄夫婦とその一人息子が私の家にやってきた。そし
> > て
> > 、一家3人が狭い我が家に泊まった。
> >  兵庫県に住む3人が、東京の和歌やに泊まった、メインの理由は、奥さんの同
> > 窓会への参加であった。兄嫁は、東京出身で、この3連休に同窓会の旅行がある
> > とのことだ。また、当日の待ち合わせが東京駅で、朝早く、前の日に東京近辺で
> > 泊まらなければ、とても集合時間に間に合わない。それで、東京駅に近く、宿泊
> > 費のいらない我が家に泊まることとなったのだ。
> >  また、兄とその息子は、その間、東京見物をするとのことで、私の立場として
> > は
> > 、
> >  やれやれ。
> > と、いったところだ。しかし、断るわけにもいかない。
> >  ところで、もし、兄が、私同様、鉄道てっちゃんなら、その東京見物にかこつ
> > けて
> > 、電車を乗りまわしているところだが、兄は、鉄道にはまったく興味のない男だ
> > った
> > 。
> >
> >  2
> >  当日の朝早く、3人が東京駅へと出発した。東京駅で奥さんと別れた後、二人
> > は上野動物園に行き、帰りに上野公演名物の西郷隆盛像で記念写真を撮ってくる
> > とのことだ。
> >  まあ、子供連れの親子が東京見物をつるのに、もっとも簡単なコースと言える
> > が
> > 、特に兄は、西郷隆盛像を写真にとるのを楽しみにしていた。と、言うのは、兄
> > はカメラオタクであった。それも記念物をとるのが趣味で、記念の物質なら、銅
> > 像であろうが、記念碑であろうが、ちょっとした地域の産物であろうがジャンル
> > はとわない。 
> >  私は、その点にはまったく興味はないが、鉄道オタクとして、兄が喜びそうな
> > 鉄道産物として、上野駅にある、大パンダ像と小パンダ像の見学と撮影を薦めた
> > 。
> >
> >  3
> >  上野駅より、携帯で知らされた帰宅予定時間より、1時間ほど送れて二人が帰
> > ってきた。遅れた理由は、列車の乗り間違いだった。
> >  出発の時、私は兄に、帰宅の時には、3番線の山手線外回り列車を利用すると
> > いいとアドバイスをしていた。兄もそのとおりに3番線のホームには行った。し
> > かし
> > 、ちょうどその時、島式ホーム向かい側の4番線に京浜東北線の列車が入ってき
> > た
> > 。まあ
> > 、4番線の、別路線の、京浜東北線の列車に乗っても東京駅に行くには問題はな
> > いのだが、兄が混乱してはいけないと思い、それは説明しなかった。だが、それ
> > が、かえって混乱を招く結果となってしまったのだ。向かい側に入ってきたのが
> > 京浜東北線の列車だったので、そのホームが山手線のホームではなく、京浜東北
> > 線のホームだと思い込んでしまったのだ。それで混乱してしまった兄は、連絡通
> > 路へともどり、山手線のホームを探そうとしたその時、2番線の「山手」という
> > 表示が眼に入った。そして
> > 、ホームに入ったちょうどその時、山手線内回りの列車がホームに入り、思わず
> > 乗車したとのことだった。
> >  内回りだと遠回りになるので、気づいた時点で乗り換えればいいと思うところ
> > だが
> > 、鉄道にはまったく音痴の兄にとっては、下車してまた乗り間違えるよりは、遠
> > 回りでも確実に東京駅に着く列車に乗り続けていた方がいいと言うことだった。
> >  まあ、これは、鉄道音痴、いや、東京近辺に住んでいない人にとっては、おこ
> > りるる間違いであり、考えられる対応であろう。
> >  この件に関しては、彼らにとっては、災いであったかもしれない。しかしこれ
> > が
> > 、次の日の福となるのであった。それは、息子の、「途中の駅で、アトムのメロ
> > ディを聞いた」という言葉が出発点だった。それは、高田馬場駅の発車メロディ
> > であり、手塚治虫作、「鉄腕アトム」では、ここに、アトムの保護者である御茶
> > ノ水博士が長官を務める、科学省があったという設定に基づくものであった。
> >  息子の名前は、「哲也(てつや)」と言う。しかしこれは、母親が、俳優の「
> > 渡
> >  哲也」の大ファンで、そこからつけられた名前であり、いわゆる「鉄道てっち
> > ゃん」とは、なんの関係もない。
> >  しかし、私は哲也君のことを、親しみを込めて「てっちゃん」と呼んでいる。
> > そのてっちゃんが、駅発車メロディーに興味を示すとは。もしかしたら彼には、
> > 鉄道てっちゃんとしての才能があるのかも知れない。
> >  それで、てっちゃんに、高田馬場駅高架下には、手塚キャラクターの壁画があ
> > るほと。駒込駅では、「さくら さくら」の発車メロディーが流れることを教え
> > 、いってみないかとさそってみた。
> >  すると、てっちゃんは、「行ってみたい」と答えた。
> >  しめしめ。
> >  だが、これにたいし、鉄道にはまったく興味のないてっちゃんの父親は、「こ
> > ら
> > 、おじさんに迷惑をかけるんじゃない」とてっちゃんをいましめた。
> >  ここで、私は、父親の方には、巣鴨駅にはとげ抜き地蔵、渋谷駅には、忠犬ハ
> > チのゾウがあるので、これも一緒に見学すればと、カメラ、記念物オタクの心を
> > 揺さぶった。
> >  すると、「哲也のために、おまえには迷惑をかけるがすまん」と、息子のせい
> > にしたうえで、態度をかえた。
> >  しめしめ。
> >  うまい具合に、次の日は、私も兄も予定はたてていない。こうして、鉄道オタ
> > クの
> > 、私の計画にて、山手線を使った小旅行(鉄旅)が
> > 決まった。
> >
> >  4
> >  当日の朝、私たち3人は、朝食は食べず、飲み物だけ飲んで、早々と家を出た
> > 。
> > 東京駅に着いたのは午前7時半ごろで、駅中にて朝飯を調達する。私と兄はサン
> > ドイッチ。そしててっちゃんは、東京駅の駅弁「ポケモン弁当」である。
> >  実は、これは、私が薦めた物であり、ポケモンゲームの好きなてっちゃんは喜
> > んでいるようだった。
> >  ポケモンと言ってもそれはゲームではなく駅弁。これをきっかけに、てっちゃ
> > んの
> > 、鉄道への関心が芽生えればと、密かに思う私だった。
> >  また、間食として、「東京ばな奈」と「ポケモン人形焼」も買っておく。
> >  なお、切符は、ポリデーパスを使うのだが、こんな便利な物があるのかと二人
> > とも驚いていた。
> >  興味を持ったてっちゃんには、しめしめ。
> >  知識のなかった兄には、やれやれ。
> >