如月 文実 & 鉄道せっちゃんです。鉄道小説を投稿いたします。 

 作家としての人格、如月 文実(きさらぎ ふみじつ)。
 そして、
 鉄道のメイリングリスト「BRFC」から下車しました。鉄道マニアとしての人格
、鉄道せっちゃんです。
 今回は、二つの人格が協力し、鉄道小説を投稿いたします。
 なお、小説なので、小説に出てくる新幹線は、現在、実在しません。

  夢の夜行新幹線 のぞみずほ

1.
 7月を少し過ぎたある日、突然、友人から電話がかかってきた。それは、最近開通
した、夜行新幹線乗車へのお誘いだった。しかも、それが、貸し切り車輌で、なんと
無料で乗車できるとのことだった。
 あまりにも突然の、このビッグ待遇に、びっくり仰天した私は、事のしだいを尋ね
た。すると友人は、すまなそうな口調で、説明を始めた。
 電話をかけてきた友人は、某、一部上場企業の本社に勤めており、その社長が、ゴ
ンや炭に、費用全額社長宇負担で、鹿児島への慰安旅行を計画した。
 と、そこまではいいのだが、この社長、大の乗り鉄鉄道マニアであった。それで、
東京から鹿児島までの移動手段を、飛行機ではなく、新幹線、それも、この春に営業
を始めた、夜行新幹線の、貸し切り車輌で行く計画を立てたのだ。
 この計画に、鉄道マニアの社員は大喜びだった。だが、興味の無い社員にとっては
、かなりの不評だった。また、社長もその編は心得ていた。人数にしても、借りられ
る車輌は2両で、社員全員を、連れては行けない。それで、管理職、および正社員60
人は、なるべく参加、参加できない場合は、代理を立てるということで、参加者を募
ったのだ。
 そして、そこはサラリーマンの悲哀。社長様の計画した慰安旅行を、無碍にキャン
セルできない。そこで、参加が強制されている友人は、代理として、鉄道マニアの私
に白羽の矢を立てたのだ。

2.
 夢の新幹線「のぞみずほ」は、この春、登場した、東京鹿児島中央間を結ぶ、夜行
の新幹線だ。
 車輌を牽引するのは、N700型車輌を改造した「ドクターイエロー」。これに、
座席車(のびのびシート)2両と、寝台車2両が連結する。つまりは、ドクターイエ
ローで、線路の点検をしながら、ついでに、乗客も運ぼうというところだ。
 これに加えて、顧客からの予約注文により、貸し切り車輌が、2両まで連結できる
。そして、私が誘われたのは、この貸し切り車両でのツアーだった。
 貸し切り車両の運行区間は、東京からだと、
 東京宇〜博多
 東京〜鹿児島中央
の2ぱたーん。車両のレンタル料金は、1車両100万円。今回のツアーは、2車両貸
りるとのことで200万円。これに、東京宇〜鹿児島中央間の、指定席料金が、40人ま
では無料だが、41人目からはかかる。1両の最大集客人数が80人で、今回の参加者は
、その80人。さらに、各種の車内サービスは、別料金で、頼まなければならない。こ
れだけのお金を、一人で負担してまで焼こう新幹線の貸し切りコースを選ぶのだから
、この社長さん、よっぽどの鉄道マニアとみえる。
 ところで、なぜ、このような路線が開通したのか。
 表向きには、お客様のニーズに応えて、新幹線の効率的な活用、飛行機とのチェア
の争いなどと言われている。だが、裏では、一部の、政界、財界、完了、そして、芸
能界の鉄道マニアたちの強いごり押しで開通したとも言われている。じじつ、鉄道マ
ニアの政治家Mは、一人、あるいは家族で、芸能界のTは、弟子を連れて、この貸し
切り車両を、ちょくちょく使用しているようだ。
 私は、私で、すでに、のびのびシートには乗車しているが、本当に、金持ちのやる
ことは…と思いたくなる。
 しかし、まあ、そのおかげで、寝台列車が消えていく昨今、こんな夢のような夜行
列車が登場したということには感謝しなければならない。
 そして、私は、その金持ちの道楽のおかげで、貧乏サラリーマんでは利用できない
、貸し切り車両に乗れるのだから。
3.
 夜行新幹線、のぞみずほの、東京発車時間は、22時10分。待ち合わせは、21時45
分までに、発車ホームに集合となっている。自動改札機をに切符を通して、新幹線コ
ンコース内に入る。
 ところで、新幹線貸し切り車両の切符は、他の切符と違うところがある。それは、
切符に、持ち主の住所と氏名が記載されていることだ。なぜ、そうなっているのかと
いうと、セキュリティーの関係だそうだ。でも、まあ、こんな平和な日本で、自爆テ
ロなんておこらないとは思うが…。
 私が、ホームに上がったのが待ち合わせ時間の15分ほど前。ホームには、すでに多
くの参加者が来ていた。もしかしたら、会社が終わった後、みんなで食事して、集団
で駅に来たのかも?
 と、その時、ツアーの役員らしき人が私に声をかけ、輪の中に入るよううながした

 貸し切り車両自体は、男女の区別はない。しかし、車両は、宿舎ともなるので、会
社の方で、男女の別を決めていた。それで、それぞれの車両入口の所で、男女別の列
を作り、列車を待った。
 そして、発車15分ほど前、のぞみずほがホームに入ってきた。多くの座席車、寝
台車の乗客は、ドアが開くと同時に、車内に入って行った。本日は、盆休みの前の日
ということで、利用者も多いようだ。だが、私の参加したツアーグループは、一人一
人ゆっくり入る。貸し切り車両ということで、車掌が車両内にきて検札をしない。そ
れで、夜行バスのぼとく、車内に入る前に検札をするのだ。また、これは、セキュリ
ティーの一つでもある。なにせ、利用するのがお金持ちなので、万が一不審人物が進
入して、事件をおこされたらたまったものではない。
 そして、1度ドアが閉まると、緊急時を除いて、貸し切り車両は、博多駅までドア
が開かない。また、座席車両、寝台車両間もそうだが、緊急時を除いて、通り抜けは
できない。
 貸し切り車両の内装は、基本的には座席はなく、床に絨毯が敷き詰められた大広間
形式。そして、別料金で、寝具が持ち込まれるプランがある。今回、5対3と、比率
の低い女性の車両には、簡易式のベッドが持ち込まれたようだが、宴会場も兼ねてい
る男性車両には、なんと、新幹線のデザインの、寝袋が持ち込まれている。これも、
鉄道マニアの社長さんの計らいか?
 また、男性車両の、他方の入口からは、次々と、宴会用の飲食物が持ち込まれた。
ちなみにこれも別料金。しかし、まあ、これだけの費用を、社長さん一人で持つとい
うのだから、どれだけの金を持っておられるのか?
 まもなく、女性車両に荷物をおいた、女性たちが、宴会場も兼ねた、男性車両に入
ってきた。みなが所定の位置に座る。私派と言うと、なんと、最前列で、社長さんや
、役員の人たちと向かい合わせだった。そして、のぞみずほが開通する前まで、最終
だった、22時7分発、名古屋行きのひかりが出て3分後、のぞみずほが発車する。
 鹿児島中央駅までの、各駅の到着時間は以下のとおり。

 のぞみずほ 各駅到着時間

 東京 22時10分 発
 品川 22時15分
 新横浜 22時25分 
 名古屋 0時00分
 京都 0時40分
新大阪 1時15分 
岡山 2時15分
 広島 3時00分 
 小倉 4時00分 
博多 4時30分
 ** 博多駅で10分停車。ここから、「ひるね」ができる 
 熊本 5時30分 
 鹿児島中央 6時45分

4.
 「次は品川」の車内放送が入る。貸し切り車両には、車内放送は入らないはずだが
…。そして、しゃない放送が終わった直後、社長さんが挨拶を始める。内容は、参加
への感謝と、車内の宴会の、簡単なスケジュール説明。品川駅を出てから、幹事が、
車内の宴会と、旅行の詳しいスケジュール説明をする。それと平行して、宴会の準備
を始め、乾杯は、新横浜駅を出て、車内放送が終わってから行うとのことだった。
 社長さんの挨拶が終わるやいなや、「まもなく品川」という車内放送が流れる。そ
して、社長さんは、にやりとほくそ笑んだ。さては、この社長さん、タイムキープ代
わりに車内放送を使っているな。それで、貸し切り車両に放送が流れるように頼んだ
のでは?彼が笑ったのは、車内放送が入る前に、自分の挨拶を終わらせた満足感から
ではないのか?
 「次は新横浜…」という放送が終わった直後 
予定通り、幹事が、今後のスケジュール説明を始め、平行して、缶ビール、紙コップ
、おつまみや軽食が各自に配られる。予定通り、新横浜駅着までに、説明と準備が終
わり、新横浜駅を出てまず、車内放送が流れる。内容は、夜行バスでよく聞かれる、
車内の設備、注意事項、書く駅の到着時間であった。座席車両の乗客のほとんどが、
東京、品川、新横浜で乗車するだろう。また、寝台車両については、もう、ドアが開
かなくなる。だから、ここからが、夜行列車のオンステージと言ったところだ。
 そして、乾杯の音頭から、われわれの宴会もオンステージ。
 その数分後、JRからレンタルしたマイクを持ち、また社長さんが話を始めた。今度
は、私を含めた、代理参加者の紹介だった。社長さんは、代理を立てた社員の、姓名
と所属部署、そして、代理者の姓名を告げる。代理参加は、私を含め、5人だった。
一通りの紹介が終わった後、代理参加者は自己紹介と参加するきっかけを離すよう求
められた。その中で私は、鉄道マニアであることを紹介したが、他の4人も、鉄道マ
ニアだった。
 と、ここまでは、宴会は和やかに進んだ。ところが、この後、サラリーマンの悲哀
を感じることとなる。社長さんは、今度は、「やむにやまれぬ事情なのか、単に私の
企画が気にいらないのかはわからないが」と前置きしたうえで、代理参加者も出さず
に欠席した正社員の姓名、および所属部署を発表した。
 これは、正に、社長の意に逆らった者に対する、皮肉を込めた紹介であった。これ
にたいし、参加者は、なにも言わずただ苦笑するだけであった。
 ああ、どこの会社でも、下っ端のサラリーマンはつらい。
 でも、その後は、飲食と気の合った者同士の団欒。私を含め外部からの参加社は、
最前列に位置し、同じマニアの社長さんと鉄話。なるほど、このようなツアーに、外
部から参加するとしたら、鉄道マニアに他ならない。これを見越しての、配置づけだ
ったようだ。
 また、しばらくして、今度は雄志による隠し芸大会。宴会を盛り上げる。
 隠し芸大会は、名古屋駅に着く少し前に終わった。名古屋着は0時ということで、
もう寝台車両への、車内放送は終了。しかし、座席車に入る車内放送が、貸し切り車
両にも流れる。そして、他の車両の乗客が寝静まっている中、騒音を気にすることの
ない貸し切り車両では、まだ宴会が続く。
 名古屋駅から京都駅までは、これまた雄志によるカラオケ大会。機械は勿論、JRレ
ンタル。これも、京都駅着少し前に終わり。京都駅発直後、閉会の挨拶があり宴会は
完全に終了。
 女性の参加者は、社長の奥さんも含め、全員が隣の宿舎用の車両に入っていった。
その内の二人の女性は、これで寝たいと、社長さんの許可を得て、新幹線デザインの
寝袋を持って行った。もしかして、その女性、鉄子?また、その間、役員は、おかた
づけ。通常車両側のデッキに、レンタルした物、ゴミなどを運び出す。
 そして、社長さんの思惑通り、新大阪到着の少し前に、全ての作業が完了する。社
長さんの、にやりとした顔がそれを物語っている。
 新大阪駅着の時、落ち着いたので、ちょっと駅の様子を窓からうかがって見る。ホ
ームには、携帯のカメラを構えたいわゆる撮り鉄がいた。一方、のぞみずほの座席車
からは、10人ほどの人が下車したのが見えた。そして、その内の二人が、携帯を取り
出し、望み図補を撮り鉄。一方、ホームで撮り鉄していた内のこれまた二人がのぞみ
ずほの座席車に乗車。寝台車には、新横浜駅以降は乗車できないが、座席車において
は、指定券を持っていれば乗車できる。
ところで、大阪は都会だ。先に行った者も、撮り鉄した者も、駅を出て、タクシーな
んぞをつかまえ、まっすぐ家路へ向かうのか?それとも、近くの店で一杯やるのか?

5.
 ところが、宴会はまだ終わってはいなかった。宴会には、一次会の後、雄志をつの
っての2次会がつきもの。所狭しと、寝袋が並ぶ、その端のわずかなスペースを使い
、社長さんが、二次会への参加を募る。二次会の内容は、残った飲み物とつまみで、
やっぱり鉄話。これには、外部からの参加社5人は勿論のこと、3人の社員が参加し
た。午前1時を過ぎての鉄話参加だから、この3人も、よっぼどの鉄道マニアと見え
る。
 多くの者が寝ているので、話は小さな声で行われる。
2次会は、改めての、互いの自己紹介から始まる。これに、社長さんは、自分の鉄道
の守備範囲、すなわち、乗り鉄撮り鉄、音鉄、食い鉄、情報鉄、その他かを加える
よう支持した。そして、鉄の自慢話を一つ離すようにも言った。その後は、質疑応答
、意見交換、情報交換など、肩書きにとらわれることなく、鉄話に鼻を咲かせた。
 まあ、小さな声とはいえ、寝ている者にはミニ触りではないかと思う。しかし、主
催が社長さんということか?クレームは出てこない。
 やがて、間もなくの、岡山到着の車内放送が流れる。そこで、ふと思いつき、私は
、この貸し切り車両に、流れないはずの車内放送が入ったことにたいし、社長さんに
質問してみた。放送後、ゆっくりと立ち上がった社長さんは、私の思ったとおり、タ
イフキープがわりに使うため、交渉したと話してくれた。
 そしてまた、新たな疑問。宴会は新大阪駅にて完了している。2次会では、タイム
キープは必要ないはず。だのになぜ、岡山駅到着の車内放送が入ったのか?
 だが、それは、社長さんの行動で理解した。立ち上がった社長さんは、ホーム側の
窓に立ち、携帯電話のカメラを構え、ゆっくりと、列車進行方向、一番手前の窓へと
移動した。 つまりこれは撮り鉄。車内から新幹線がホームに入る様を撮ろうという
のだ。車内放送は、その合図がわりだったのだ。
 考えて見れば、貸し切り車両だと、他の客がいないので、気を配る必要がない。中
はみな寝静まって静か。その上、座席がじゃましないので、自由に市を決められる。
そして、社長さんは、ベストポイントに立った。これを見て、私も、いや、2次会
参加者はみな、携帯のカメラを構えた。窓際輪、カメラを構えた撮り鉄たちが、窓に
へばりついた。
 もしこの、異様とも言える姿を、寝ている参加者たちが見たら、どう思うだろうか
? そして、駅到着後も、カメラは回り続ける。深夜の新幹線ホームの様も、メッタ
に撮影できるものではない。 
 まあこの件に関しては、マニアにしかわからないだろう楽しみ。
 岡山駅でもまた、荷物を持った乗客が降りた。下りたのは10人ほどで、内1人は
撮り鉄してからホームを去った。
また、乗車する客は、さすがにいなかった。
 その様を見た、社員の参加者が、突然、「でも、社長、都会なら、まだなんとかな
りますが、こんな深夜に岡山駅で、交通手段があるんですか」と質問した。
 すると、社長さんはすぐさま、「この、のぞみずほが走るようになってから、岡山
、広島では、ウイークエンド、お盆、正月休みに限り、1本夜行バスが走るようにな
ったんだよ。岡山発の便は米子に、広島発の便は浜田に向かうんだよ」と答えた。
 うーん、なんか、社長さんの知識を見せつけるようで、これは、もしかして、やら
せかな?
 そして、広島駅でも、列車の内外で、同じような光景があった。
 2次会は、もうすぐ小倉駅到着の放送と共に終了となり、社長さんも手伝って、ゴ
ミをデッキに持って行った。

6.
 車内放送は博多駅着より、全車両に流れる。その放送を耳にして、ぼちぼち寝袋か
ら抜け出す参加者も出てくる。
 博多駅では、10分間停車。この感に、駅係員が、鉄器からゴミを運び出す。また
、デッキの、ちょっとした清掃も行われる。
 それと、博多駅からは、貸し切り車両を除いて、いわゆる、「ひるね」が始まる。
 博多〜熊本間は、起床タイム。博多駅着の放送から起き出す者、間もなく熊本駅
の放送をきいて、飛び起きる者隣の、いわゆるレディース車両からは、正女性社員が
ごろぞろと入ってきた。
 そして、社長さんの計算通り?間もなく熊本駅到着の放送時には、所定の位置にみ
な、座って並んだ。
 熊本駅では、これも、別料金での注文の、朝飯が運び込まれる。
 そして、熊本〜鹿児島中央間は、朝飯タイム。1時間15分あるので、配膳も、食
べるのも、片付けも、のんびりした調子で進む。社長さんは、疲れが出たのか、それ
とも、無事予定をこなして安心したのか、朝飯を食べた後、コックリコックリとして
いた。
 片付けが終わって落ち着いたのを見計らって、幹事が下車後の日程を説明する。鹿
児島からの慰安旅行は、バスを使うのだが、もう自分の役目は終わったと言うのか、
説明している最中も、社長さんはコックリコックリしていた。
 九州の、観光バスツアーは、昼飯を食べてから。その間は自由行動で、ねぶくろで
ちゃんと睡眠をとった社員たちは、思い思いに、周辺を散策する。
 これにたいし、徹夜組は、宿舎にて爆睡。
 しかし、ひょっとしたら、九州の観光も、列車でするのかと思ったが、バスでのツ
アーにしたのは、一般社員に対する気遣いではないか?  

7.
 宿舎に2泊して、3日目は、東京にもどる。だがそれは、日中の新幹線ではなく、
夜行の新幹線。社長さんは往復で乗りつぶす計画を立てていたのだ。
 近くの店で晩飯を食べた後、のぞみずほの貸し切り車両に、みな乗り込む。でも、
帰りは、宴会はない。男性社員も、女性社員も、それぞれの車両に乗り、ほとんどが
、疲れた体を休ませるため、すぐ眠りにつく。
 起きているのは、社長さんを含めた、鉄道マニアのグループで、こりもせずに、鉄
話に花を咲かせた。
 帰りののぞみずほの朝食は、名古屋駅にて運ばれる。
 この会社の盆休みは、土日を含め、9日間ある。したがって、お盆があけた本日も
社員たちは休みで、家でゆっくりできる。
 しかし、私の会社は、お盆のみの三日間。したがって、東京駅着五すぐ、眠い目を
こすりながら東京駅から会社に行かなければならない。