如月 文実(きさらぎ ふみじつ)です。人間物理学その1 3作を投稿いたします。

 わが、四コマ物語ワールドにようこそ。作家としての人格、如月 文実(きさらぎ
 ふみじつ)です。
 今回の四コマ物語は、以下の3作品です。

               人間物理学その1
如月文実
 物理学には、いろいろな法則がありますが、それを人間に当てはめて考えたらどう
なるか?というのがテーマです。
 作用 反作用の法則
 (1) いじめによる、自殺事件が発生した。残された遺書にはいじめの内容とい
じめた生徒の実名が記されていた。人の命を奪った人間の責任は重い。われわれはそ
れをクローズアップする義務がある。そのような機運が高まり、いじめた生徒とその
家族、家庭環境などが集中的に取りだたされた。そして、その原因と責任が追求され
ていった。
 (2) しかし、責任追求が、あまりにも加害者個人に集中したため、作用 反作
用の法則から、その反動が出てきた。いままでは、個人的な責任追求であったのが、
それが転じて今度は、学校の対応、地域の対応へと、集団への責任追求に矢印の向き
が変わった。いじめを発生させるような環境を作った学校、および地域の責任は重い
。われわれはそれをクローズアップする義務がある。そのような機運が高まり、学校
や先生の対応、地域の環境などが集中的に取りだたされた。そきて、その原因と責任
が追及されていった。
 (3) そしてまた、矢印は方向を変える。これまでの責任追求が、あまりにも加
害者の方向に向いていたため、作用 反作用の法則から、それが転じて今度は被害者
の方向に向きを変えた。いじめられた生徒にも責任はなかったのか。われわれはそれ
をクローズアップする義務がある。そのような機運が高まり、いじめられた生徒とそ
の家族、家庭環境などが集中的に取りだたされた。そして、その原因と責任が追求さ
れていった。
 (4) やがて矢印は社会へと向かう。全ての責任は、日本の、いや世界の社会情
勢にある。今、社会は、そのような事がおこる不安定な状況にある。われわれは、そ
れを変えていく義務がある。責任の所在は社会にある。と位置付けた。しかし社会は
範囲が広い。向けられた矢印は拡散し、やがて消える。これではまた、いじめ事件が
おこる。
 慣性の法則
 (1) パチンコ大好き人間の三郎は、給料をもらえばすぐパチンコにつぎ込む。
そして、金がなくなれば友達から金を借り、それをまたパチンコにつぎこむ。三郎は
慣性の法則にしたがい、毎日毎日同じ調子で、パチンコの方向へ動く。では、生活
費の方はどうするかと言うと、食べ物は、デパートの試食コーナーで食い繋ぎ、物は
、捨てられた物を拾ったりしてなんとかする。決して金にこまって人の物を盗むと言
う方向には動かない。それで、外部の、警察からの力を加えられないので、慣性の法
則にしたがい、同じ生活パターンを続けられている。
 (2) その三郎に外部から大きな力が加えられた。金を借りていた友達が、怖い
おにいさんを連れ、借金の返済をせまったのだった。これまで、金を借りることは考
えていたが、返すことは考えていなかった三郎にとっては、大きな衝撃だった。そし
てそれが、三郎の動かなかった部分を動かすことになった。三郎は初めて、盗むとい
う手段でお金を手に入れるという方向に動いてしまったのだ。
 (3) 三郎は、盗んだ金で友達にお金を返した。そして、この衝撃から、慣性の
法則の矢印の向きが変わった。三郎は、今後いっさい友達から金を借りてパチンコに
つぎ込むという方向には動かなくなった。しかし、その代わりに、盗むという方向に
動き始めた。盗みはやってみると、パチンコでは味わえないスリルがある。それにや
ればやるほど、お金が入ってくる。動きだしてしまった三郎は、慣性の法則にしたが
い、同じ調子で盗みを働くようになった。
 (4) そしてそれから、三郎はまた、大きな力を受けることになった。それは、
警察という力だった。三郎は牢屋に入れられ、完全に動きを止められた。三郎のアパ
ートからは、一千万近くの現金が押収された。これだけの金があればしばらく遊んで
くらせるのに、なぜ盗みを続けたのか?世間の人は首をかしげた。

 加速度の法則
 (1) これは、バブル経済全盛期のお話で、粟野さんの所に、不動産会社の営業
マンがやってきた。買ったばかりのマンションを売りに出さないかと言うのだ。粟野
さんは、最初、彼の言っている意味がわからなかったが、よくよくきくと、
今は不動産投資の絶頂期。土地は右方に、うなぎのぼりに上がっていく。3箇月ほど
前に買ったこのマンションも、今は二倍近い値が付いているそうだ。こんなうまい設
け話は他にないと、営業マンはたくみに力を加える。その力に負け、粟野さんはつい
動いてしまった。
 (2) 不動産会社の営業マンの言ったとおり、粟野さんは巨額の富を手に入れる
ことができた。そして、そのお金で、新たに前よりもいいマンションを購入した。そ
こへまた、あの営業マンがやってきた。このマンションも値が上がっている。いい物
件があると言うのだ。粟野さんはまた、買ったばかりのマンションを売ることにした

 (3) 粟野さんの動きだした方向には、大きな重力が存在していた。それは財テ
クと言う重力だった。そしてそれが加速度を生んだ。粟野さんは不動産屋の言われる
ままに、マンションヲ売り、その設けたお金で前よりも値の高いマンションを買った
。そしてそれを値が上がったところでまた売り、利益を得た。売れば売るほど、買え
ば買うほど利益を得る。粟野さんの財テクは加速度の法則にしたがい、ドンドンスピ
ードを上げていった。
 (4) 加速度の付いた粟野さんを止めたのは、バブル崩壊と言う名の地面だった
。加速度が大きければ大きいほど、ぶつかった時の衝撃も大きい。あまりに大きな加
速度を持った粟野さんは、こっぱみじんとなり、地に落ちた。
ーーー 四コマ物語 説明
四コマ物語とは
 (1) 四コマ物語とは、私、如月文実(きさらぎ ふみじつ)が新たに開発した
文学形態(?)です。
 (2) 四コマ物語は、起承転落の4小節からなる小説です。
 (3) 題材は、日常生活のできごと・道端で転がっているような話・スポ−ツ・
社会風刺・おとぎ話・パロディ−などさまざまです。
 (4) みなさんも挑戦してみませんか。そして、001、002と、ネットの中に四コ
マ物語ワールドを作ってみませんか。

 特徴、可能性
 (1) 文が短く、読みやすい・読むのにつらくない。
 (2) その中にもジャンルがいろいろある。
(3) ジャンルの中でもバカバカしいのからシビヤーなものまで、バライティー
にとむ。
 (4) ジャンルがいろいろあり、この先好きなものだけ拾い読みできる。
 (5) ジャンルがいろいろあり、老若男女はばひろく楽しめる。
 (6) 読者自信が自由に新たな四コマ物語のサイトを作ることも可能。
 (7) この形式に当てはめればだれでも簡単に小節が書ける。
 (8) この形式に当てはめて、既存の小説を四コマ物語にすることができる(要
約四コマ)。
 (9) これを元に短編、長編小説を書くことも可能。 
 (10) (4)[落]を組替えることにより小説を改造できる(陰、陽)。
 (11) 将来、俳句、和歌のように、「四コマ物語集」ができるかも?
 (12) 将来、四コマ物語の大きなネットができるかも?